WEBライターは、同業社と差別化できなければ、単価は上がりません。特定分野の専門知識を有するのも手ですが、ほかにも方法はあります。今回、WEBライターと相性の良い知識とスキルについて解説します。
◆相性の良い知識
相性の良い知識は、著作権法・景品表示法・薬事法です。
まずは、著作権法です。2016年12月、DeNAの運営サイト「WELQ」が著作権を侵害している事実が明るみになりました。案件はなんと11万超。記者会見が開かれ、WEBサイトは全面閉鎖に追い込まれました。
WELQは氷山の一角です。WEB上には著作権法を無視したサイトが山のようにあります。ただ、この事件を端緒に、他のキュレーションサイトもコンプライアンスを見直し始めました。これは良い傾向です。WEBライターに仕事を依頼するクライアントも、今まで以上に原稿チェックをするようになるでしょう。業界の状況を鑑みれば、WEBライターに著作権法の知識は必須です。
次に、景品表示法です。「過大な景品提供」と「嘘や誇大表現」を規制するための法律です。WEBライターは後者の「嘘や誇大表現」を特に留意してください。商品を良く見せようと根拠のない数字を書いたり、やらせ体験談を載せる行為は、法に抵触します。
先ほどと同様に、WEB上には景品表示法を無視したサイトが山のようにあります。たとえば、アフィリエイトサイトで散見するランキングがそうです。単に売りたい順(報酬が高い順)に並べているにも関わらず、人気ランキングと謳って並べるのはNGです。近い将来、これらも事件へと発展して、取り締まりが厳しくなるでしょう。
最後は、薬事法です。健康食品や化粧品を扱う場合、必須の知識になります。薬事法は本当にややこしい法律です。ガチガチに守っていれば、何も謳えなくなります。レトリックを多用したり、抽象度を上げた言葉で効果を表現するしかありません。非常に高度な技術を要します。逆説的に言えば、薬事法に触れずにライティングできれば大きな武器となるでしょう。
◆相性の良いスキル
相性の良いスキルは、イラスト・動画編集・サイト制作です。
WEBサイトに載せるコンテンツは、テキストだけではありません。イラストや動画もあります。イラストが描けたり、動画編集ができれば、クライアント一社から複数の仕事を受託できます。
クライアント側から見ても、複数の仕事を発注している場合、ライターを簡単に切れなくなります。なぜなら、ライティングとイラストをお願いしている人間を切った場合、各一人ずつ人材を探さなくてはならないからです。それに、イラストには描き手のタッチがあるため、軽々とは切り替えられません。デザインも同様です。サイト制作を請け負ってくれる人を切り替えるのは、簡単ではありません。
WEBライターは玉石混交です。石の人材では生き残ることはできません。生き残るためには、玉の人材になるしかありません。その方法の一つとして、他の知識やスキルを習得することです。
以上を参考に、能力開発に勤しんでください。