セールスレターの構成は、下の図のようになります。
大きく分けて、キャッチコピー、ボディーコピー、クロージングコピーの3部から成ります。
さらに細分化すると、いくつものパーツで構成されているのが分かります。
書きなれないうちは、図を見ながら書いてもいいでしょう。
そのうち、頭の中で構成が作れるようになります。
これから順を追って説明していきます。
キャッチコピーは最も重要な部分です。
キャッチコピーの出来次第で、本文の精読率が左右されるからです。
精読率が高いと成約率も高まり、売上にも影響を及ぼします。
本文に素晴らしいことが書かれていても、読まれなければ意味がありません。
本文を読ませるのがキャッチコピーの目的なのです。
そんな大切なキャッチコピーですが、いざ書くとなると難しいものです。
コピー1つを書くのに何時間も費やします。
私もそんな経験を幾度もしてきました。
その中で、簡単かつ強力なキャッチコピーを書く方法を発見したのです。
今回、その方法をお伝えします。
手順は、次の通りです。
1、対象顧客を明確にする
では、1つ1つ説明していきます。
まず、誰に商品を売るのかを明確にします。
対象顧客が明確にならなければ、欲求が分からないからです。
欲求が分からなければ、欲求ワードを拾い出すこともできません。
結果、良いキャッチコピーが書けないのです。
今回は、分かりやすく説明するために、対象顧客を「夏までにダイエットをして、水着を着たい20代の女性」としましょう。
売りたい商品はダイエット食品です。この設定で話を進めましょう。
では、対象顧客の欲求ワードを拾い出す作業に入ります。
対象顧客を明確にしたら、欲求ワードを拾い出します。
欲求ワードとは、対象顧客がそのワード(言葉)を見たら、思わず意識が向く言葉です。
人間の脳というのは、関心のあることには常にアンテナを張っています。
たとえば、私は仕事柄、「マーケティング」「セールスレター」という言葉にすぐに反応してしまいます。
勉強法に関心があったときは、「勉強法」「記憶術」「思考法」という言葉が目に入っていました。
このように、人間の脳は関心のある情報に敏感に反応するのです。
「夏までにダイエットをして、水着を着たい20代の女性」であれば、欲求ワードは何が挙げられるでしょうか。
まずは「ダイエット」ですね。
他にも、「夏」「水着」「体重」「スリム」「おなか回り」「痩せる」「海」「恥ずかしくない」「−○kg」 などが考えられます。
また、お客様を特定するワードも出しておきます。
自分を指す言葉に人は敏感に反応するからです。
この場合は、「20代」「女性」がそうですね。
ワードをまとめるると、
では、続いて売りワードを拾い出してみましょう。
さて、続いては売りワードを書き出していきます。
売りワードとは、商品の特徴や良さを表したワードのことです。
これらのワードをピックアップすることで、商品の良さが明確になります。
今回は、ダイエット食品の設定ですので、こちらで売りワードを作りました。
この商品の売りワードは、
では、ピックアップしたワードを合わせます。
欲求ワードと売りワードを合わせることで、キャッチコピーができ上がります。
挙がってきたワードは、
欲求ワード
売りワード
「飲むだけ」「美味しい」「カンタン」「味が7種類ある」「リピート率が87%」「女優も愛用している」「安い 1日100円」です。
では、欲求ワードと売りワードを組み合わてみましょう。
すると、以下のようなキャッチコピーができ上がります。
いかがですか?
キャッチコピーらしくなりましたね。
考えればまだいくらでも出てきます。
欲求ワード+売りワード という公式だけで、強力なキャッチコピーが作れるのです。
とても簡単で、かつ効果的な方法です。
続いてはサブキャッチコピーの作り方の説明に入りたいと思います。
キャッチコピーの下にサブコピーを書くことがあります。
「スリップイン」「セカンドコピー」「ショルダーコピー」などとも呼ばれています。
セールスコピーライターの多くは、このサブキャッチコピーを上手に使っています。
サブキャッチコピーは何を書けばいいのか。
そうお思いでしょう。
サブコピーで書くことは以下の2つです。
これらすべてを書く必要はありませが、いくつかあるといいです。
たとえば
・女優○○さんも絶賛→著名人の名前を出すことで信頼性をアピール
・食後に飲むだけ →簡単をアピール
・先着50名限定 →限定性をアピール
・50%OFF →割引をアピール
キャッチコピーに「夏までに体重を5kg減らしたい20代の女性へ」と書くことで、注目はされるものの、具体的な内容かはまだ分りません。
サブコピーをつけることで、より具体的な説明ができ、商品の魅力を伝えられます。
「欲求解消の3大ワード」と「特典ワード」を書くだけで、簡単にサブコピーは作れます。
キャッチコピーの次は、いよいよボディーコピーです。
ボディーコピーで最初にすることは、読み手の欲求を言い当てることです。
「あなたは○○に悩んでいますよね」と。
もう少し、具体的に書いていきます。
たとえば「○○なとき、○○と叫びたくなるほど嫌な気分になりますよね」というふうに。
具体的に描写することで、お客様は、そのときの様子や感情が蘇ります。
「そうそう、そうなのよ」と共感を得られれば成功です。
このときに、お客様が気づいていない危険性があれば教えてあげます。
たとえば、「この○○という症状をほおっておくと大変なことになります。この○○をほおっておくと、いずれは△△に進行し、あなたの健康を損なう可能性があります……」と。
次にこう提案します。
「そんな悩みや危険を解決する方法(商品)があります」。
このとき、商品に「簡単、短時間、確実」などの、セールスポイントがあれば軽く触れておきます。
たとえば、「そんな悩みを7日間で解決する方法(商品)があります」。
これで、お客様は興味を持ってあなたの説明を聞く姿勢になります。
次に書くことは、お客様が得られるメリットです。
この商品を使うと、どんなふうに不快を避けられ、どんな素敵な未来が訪れるのかをイメージできるほどに分かりやすく伝えます。
ここで重要なのは、イメージできるほど分かりやすいことです。
人は自分が使用している場面や、欲求を満たしている場面をイメージできないものを購入しません。
その際、メリットが「簡単・短時間・確実」に得られることを、数字を使って説明すると効果的です。
「短時間で御社のコストを削減します」より、「60日で御社のコストを32%削減します」と書いたほうが具体的です。
そのほかの例としては、
実際に使用したお客様の声(感想)を紹介します。
このお客様の声というのは、セールスレターの中でも重要な部分です。
お客様は必ずと言っていいほど、ほかのお客様の声を知りたがっています。
お客様の声ほど、信用できる情報はないからです。
あなたもAmazonのレビューを読んでから、購入を決めた経験はありませんか。
それと同じです。
お客様の声は、数と信憑性が重要です。
お客様の声が数多くあると、信憑性が増します。
しかし数だけでは足りません。中には、
「本当はスタッフが書いたんじゃないの?」と疑って読んでいるお客様もいるでしょう。
疑いを晴らす条件があります。
それは以下の7つの満たすのです。
1、手書きで書かれている
2、顔写真がある
3、名前が書かれている
4、年齢がかかれている
5、性別が書かれている
6、住所が書かれている
7、イラストか描かれている
以上の7つを満たしているお客様の声であれば、
信憑性があり説得力を持ちます。
ぜひ、7つの条件を満たしているお客様の声を集めて下さい。
セールスレターもいよいよ後半です。
ここから商品説明に入ります。
商品説明は、今まで伝えてきたメリットがなぜ得られるのか、その根拠を伝えるのが目的です。
「○○のメリットが得られるのは、○○という天然成分を15%も使用しているからです」というように。
根拠を説明することで、ようやく商品について理解してもらえるのです。
商品説明は、メリットを伝えた後にするのが基本です。
失敗しているセールスレターの多くは、商品の説明を先にしています。いきなり商品説明しても誰も読んでくれません。
まずは「この商品を使うと○○が良くなりますよ」とメリットを伝え、興味を持ってもらってから「その理由は……○○の成分を豊富に使っているからなんです」と、説明するのが正しい情報の伝え方なのです。
続いて証拠の提示です。
先ほどの商品説明では、メリットが得られる根拠を書きました。
しかし、それだけではまだ信用してもらえません。
そこで証拠を提示します。
証拠というのは、社会的信用がある第三者のお墨付き“です。
第三者機関の証明書、有名人の推薦、学者の推薦、専門家の推薦、マスコミでの掲載などがあります。
こういった、社会的信用のある第三者のお墨付き“があると、あなたの伝えている言葉に信憑性が出てきます。
「本当なの?」と疑問視されていたのが「あら、本当みたいね」と信用してもらえるのです。
証拠は、お客様への疑心や心配を取り覘ける大切な情報です。
ぜひ、惜しみなく公開してください。
ここからは、クロージングに入ります。
クロージングの始めは“価格の提示”です。
お客様は今まで伝えられた情報を踏まえ、価格が妥当かどうかを判断します。
もし、価格が妥当と判断し、予算面に問題がなければ購入を検討するでしょう。
そうでなければ購入しません。
価格で大切なのは、お得感です。
お得感を感じるとは、購入への抵抗も少なくなります
お得感を感じるためには、価格を伝える前に価値をしっかりと伝えておくことが大切です。
もし価値を十分に伝えていなければ、お客様は不十分な価値しか見い出せないまま、価格が妥当かどうかを判断してしまいます。
情報が不十分では、お得感を感じることはありません。
余談ですが、よく使われる販促手段に「商品が売れなければ価格を安くする」があります。
しかし、価値が伝わっていなければ、いくら安くしても大して売れません。価値をしっかり伝え、それでも価格がネックとなっている場合のみ“安くする”という手法が有効なのです。
続いては特典についてです。
特典とは、「割引」「無料」「○%増量中」「おまけ付き」などです。
特典は、「通常、これだけで○○円なのですが……今回、特別に○○円にします」と、定価を提示した後に伝えるのがミソです。
そうすると「定価と比べてお得だわ」との印象を与えられます。
もう一つ、特典で大切なことがあります。それは演出です。
たとえば、「50%OFF」と「2本目タダ」の2つの特典があります。
実質上にどちらも同じ価格ですが、後者のほうが消費を促します。
「お得感」を演出しているからです。
このように見せ方一つで特典の魅力が変わるため、売上にも影響を与えます。
特典を提供する場合は、演出を上手にしてください。
特典のコツを紹介しましょう。
「割引」「OFF」「値引き」よりも、「無料」「タダ」「進呈」「プレゼント」という言葉を使ってください。より魅力的に映ります。
「安い」より、「無料」に人は飛びつくのです。
続いては保証です。
保証とは、満足の約束です。
保証の提示の仕方は2つあります。
「約束は守れなかったので、代金をいただく資格はありません」という姿勢です。
「工事に納得されなければ納得されるまで責任を持って直します」という姿勢です。
保証の形は、上記のいずれかになります。
どちらの保証を使用したらいいかは、扱っている商品やお客様によって異なります。
保証を打ち出すことで、会社の姿勢や品質への自信を訴えます。お客様にはリスクなく商品を購入してもらえます。
結果、購入を促し売上アップにも繋がります。
売り手として、お客様の満足を約束する保証をぜひ打ち出してください。
続いては、限定です。
お客様の中には「また今度でもいいか」と、購入を先延ばしにする人もいます。
しかし「また今度」の今度は、二度と訪れません。
そのまま忘れられ、結局購入されません。
先延ばしを防止するためにも限定は有効です。
基本的には次のように書くといいでしょう。
「この特典と保証を受けられるのは、先着○○名様のみ」。
「早く買わないと売り切れますよ」というメッセージが重要です。
限定とはいえ、あまりにも個数が多いと限定性が弱まります。
限定性は数が少ないほど力を発揮します。
限定性の力をさらに高める方法があります。
それは、なぜ限定なのかの理由を説明するのです。
「○個限定なのには訳があります。それはこの商品に使用している原料が7月しか手に入らないためです。そのためごく少量しか製造できないのです」
このように、限定の理由を説明することで希少価値と真実味が高まり、レスポンスは上がります。
限定と理由は、セットです。
覚えておいてください
ちなみに、限定は7種類あります。
1、人数(先着〇名様限定)
2、数量(先着〇個限定)
3、時間(18時〜20時限定)
4、日数(3日間限定)
5、曜日(水曜日限定)
6、客層(女性客限定)
7、条件(1500円以上ご購入の方限定)
セールスレターの最後は、注文先の提示です。
実は、ここはとても重要な個所です。
最後の詰めが甘くて、レスポンスを落としている例がたくさんあります。
レスポンスを落とさないためにも以下の4つを守ってください。
注文方法とは、電話、FAX、HP、ハガキなどです。
お客様によって、ネットが都合がいい人もいれば、ハガキがいい人もいます。
どんなお客様にも対応できるようにしておきましょう。
営業時間も明記します。
FAX、HPからご注文なら「365日24時間受付」。電話なら「○時〜○時 休日:土日祭」という風に。
営業時間が分からないために、連絡を遠慮してしまうお客様もいます。
注文方法と営業時間を明記するのは基本です。覚えておいてください。
決済方法とは、代引、クレジット、銀行振込、コンビニ払い、郵便振込などです。
クレジットが使えないというだけで、商品を買わないお客様もいます。
特にネットでは、顕著に現れます。(ネットから注文するお客様の多くは、クレジット決済です)決済方法を多く持ち、それを明記するようにしてください。
文字の大きさもメッセージです。
小さな文字で連絡先が書かいてあると「できたら、連絡しないでください」というメッセージに感じます。
逆に、大きな文字で連絡先が書いてあると「ぜひ、連絡してください」というメッセージに感じます。
連絡先を大きく書くだけで、レスポンスは上がります。
文字の大きさ一つで、レスポンスは変わってしまうのです。
「今すぐ、お電話ください」と加えただけで、レスポンスが10%以上アップした例もあります。行動を指示することで、お客様は次にとる行動が明確になり、迷わなくて済みます。
この一言でレスポンスが向上するのであれば、書かない手はありません。
以上がセールスレターの書き方です。
ぜひ、参考にしてください。